と言い出したので、シーズンが終盤になるのを待って、二日間の日程で球磨川に出掛けて来ました。
ノリの周辺の友人も数人カヤックを始めていて、ノリより先に積極的にカヤックやってるので、出遅れた感満載の模様。
九州では、カヤックとなると球磨川が真っ先に上がります。常時ダウンリバー出来る川で、そこそこパワーがあって、あんまり険悪な瀬が無い、のが球磨川の渡駅から球泉洞駅までの区間。
リバーカヤックで
初心者:カヤックに初めて~数回乗る人
ビギナー(初級者):何回もカヤックに乗ってる、けど、必ず誰か他のカヤッカーのサポートが必要。流れでロールが出来ない人。
中級者:ビギナーをサポート出来るレベルになった人。レスキューする側。
って感じでレベル分けしていいと思うんだけど、ビギナーと中級者を分ける壁、「ロール」ってーものがある。
このロールを習得すのが、早いか、時間が掛るか、でビギナー卒業の時期に大きく個人差が出るんです。
「瀬でロールが出来るまで2年掛かった」
「何回もカヤックスクールに通って1年掛かった」
「とうとうロールが出来なくて、カヤックから、川から足が遠のいた」
なんてー感じの人もいますね。
ロールは出来た瞬間の感動が大きい。なかなか上手く出来ない人ほど感動の度合いは大きいみたいですね。
静水でロールが成功するようになって、次は流水(瀬で)ロールが成功するようになるのにもまた、一段階レベルが上がらないと・・・・。
流れる川の水圧に負けない力強いロールが出来る様になったら、やっと流水ロールを失敗しなくなります。
ノリはリバーカヤック初体験。
友人達に、カヤックの体験談は聞いてるので、「ロール教えて下さい!」と向上心高いです。
「出来たら来年ニュージーランドで漕ぎたいです」なーんて言いますしね(笑) 気が早い・・・・。
でも初心者向けのツアーなら大丈夫だろうけど。
初日は午後から3時間ほど、ダウンリバーせずに静水のみで漕ぎ方の練習です。
リバーカヤックはまっすぐ進むのが難しい。わざとそういう風に作ってあるので・・・。
川は蛇行するもの。瀬があったり瀞場があったり。複雑にぶつかり合う流れの場所もあり。
そんな川を軽快に進む為には、クイックに進行方向を変えれるフネが向いてるんです。
だから、初めのうちはまっすぐ進まない。
くるくる向きが変わって、ジグザグにジグザグに進んでやっと目標に行きつける。それじゃーダウンリバーはおぼつかないので、初日の大きな課題は
「まっすぐ進む様になれ!」
パドルの握り方。
漕ぎ方。
フォワード・バック・フォワードスウィープ・バックスウィープの4つのストローク(漕ぎ方)を順をおって練習。
エディー・エディーラインの説明とその場所でのカヤックの挙動。
リーニングの大事さ。リーニングをしたままでのストローク。
緩やかな流れでのフェリーグライド練習。
ローブレイス・ハイブレイス。
以上の内容をやってると、当然の如くカヤックは沈します。
沈したらそれが脱艇の練習になる。
脱ったら、タップリ水が入ったカヤックを陸上に引いてって水出しです。
カヤックの中に100リットルの水が入ったら重さ100kgなので、不用意にカヤックを持ち上げると腰を痛めるのでね、楽な水の出し方を教えてあげたりね。
何度も脱って、何度も水出しするとヘトヘトになるもんね。
だいぶん漕いで、思い通りにならなかったカヤックが、何とか直進するようになってきた。夕暮れも近づいてきたので川から上がる前に、最後に少しだけロールの練習。
ロールの選択肢は、まずはスウィープロールかCtoCロールのどっちか。それを右側でやるのか左側でやるのか。その4つの中からやり易いものを選んでトライです。
もしうまく出来なくても、一晩寝かせば二日目の糧になるさ。
ロールの大事な要素は、パドルでのキャッチと腰の返し。
かわうそ的スパルタカヤックスクールは、ロールと関係の無さそうなフォワード・バック・フォワードスウィープ・バックスウィープの4つのストロークで、パドルでしっかり水をキャッチして漕ぐ事を大事にするんです。パドルの角度が悪かったり、パドルのブレードを全部使って漕いでないとすぐかわうそに指摘されます。
それと、閉じてる方の脇が重要で、脇が甘いと口を酸っぱく「まーた脇が空いてる!!」とダメ出しします。
だって、そういう下地があってこそのロールですからね。
ロールを早く身につける為には、きちんとした漕ぎの下地が大事なのですよ。
初日のノリのロールは、パドルのキャッチは悪くないけど、腰の返しが悪い。スウィープロールなので、もっと水面近くを漕げたら更に良くなる、みたいな感じでしたね。
川から上がったら、温泉に、定食屋に、買い出しに、そして小高い山の上の公園にてキャンプ。
星空を見ながら飲んで馬鹿話。流れ星を2つ見た。
ノリは持って来た一眼レフで長く露光して星空も撮ってたな~。凄く綺麗に撮れてた。
↑2日目のスタート前に気勢を上げるノリ
二日目の流れは、1)静水で昨日の復習
2)ダウンリバー
3)ダウンリバー後にゴール地点でロール練習
なんだけど、静水が上手く漕げないと、流水はもっと漕げないので、静水での漕ぎが不安定だとダウンリバーのスタート時間が遅れていく。
静水が不安定でダウンリバーを初めてしまうと、大きな瀬の度に沈脱・・・・。なんて事になる。
そうなるとダウンリバーに時間も掛かるし、ゴールした時には憔悴しきってしまって、「ロール練習やる?」「無理です・・・・・」ってなる。体力的にも精神的にも凹むもんね。
さて、ノリはと言えば、静水練習2時間程度を考えてたんだけど、順調に漕げているので静水練習は1時間で切り上げ、ダウンリバー開始です。
上達したい意識が高いので、教える事は無数にあるんだけど、瀬に突入したら、ただ川を・カヤックを楽しむのみ。
上下に左右にと揺すり揚げられ、引きずり込まれる感覚の中で、川の上に浮いている楽しさよ!
魚がライズし、トンビが輪を描き、サギがマネキンの様に動かず水面に立っている。
それぞれの瀬を楽しみながら下る僕ら。
ノリも沈せずに進んでいく。
瀬を無事に乗りきる度に、笑い上げ、気勢を発する。
↓この日の水量の最大の瀬「二俣の瀬」
3枚の連続写真は2回目のトライの模様。
1回目は沈脱してしまったので、それが悔しくて自分でカヤックを担いで上流に歩いて、再エントリーして上の写真になってます。
ガッツあるな~(笑)
ダウンリバー中に沈脱したのは二俣の瀬の1度だけで、あとはクリアしましたよ。
各所エディーを取りながら下ったので、エディーラインで沈して脱ったのが何回かあったけど、上等上等。
バランス感覚もいいし、漕ぎも力強いし、中々のセンスを感じるな。
無事にゴールに着いて、最終目標のロール練習。
10分位やって↓の動画な感じになりました。
この二日間で、もし上手くいけばロールまで成功したい!!ってのが現実になった!
カヤックでは友人達に随分先を行かれてたので、これで一気に追い付く形になったか・・・・。
まー、体がロールを忘れない内にまたカヤックやるべきだね。
それにしても俺カヤック教えるのうまいな~~(冗談冗談(笑))